会社の経理部に勤務して10年以上になります。
基本的には毎月同じ業務を行っていますが、決算時期になると超多忙になります。
決算以外でも毎年1月になるとどこの会社の経理部も忙しくなるんです。
今回は1月に経理部が忙しくなる理由をお伝えします。
目次
1月の業務内容
税務署への提出
1月中に税務署に提出しなければならないものがあります。
法定調書と呼ばれているものです。
1年間に従業員に支払った給与額や税理士や弁護士に支払った報酬や賃借物件の家賃等を報告します。
従業員への給与額は年末調整時に作成した源泉徴収票をまとめればできますが、税理士への報酬等は1年分をまとめなければならないので時間がかかります。
市区町村への提出
年末調整を行って作成した源泉徴収票と同じものを従業員が住民登録している市区町村へ1月末までに提出しなければなりません。
従業員が少人数であればそれほど手間はかかりませんが、人数が増えれば増えるほど大変になります。住んでいる場所はバラバラで市区町村ごとにまとめなければならないので、非常に手間がかかります。
提出する理由
市区町村へ源泉徴収票と同様の書類を提出すると各市区町村はその書類をもとに住民税を計算します。
5月までに各市区町村から個人ごとの住民税額が基本的に会社に通知され6月以降の給与から住民税が引かれることになります。
一方、税務署に提出したものは税務署の資料となります。この資料によって従業員の年収額や税理士や不動産会社の収入額がわかります。
給与年収額が2,000万円を超えていたり2ヶ所から給与を受け取って確定申告の必要があるのに提出が無い場合等、税務署がすべて把握することになります。申告がない場合には後日税務署からのお尋ねが届く可能性があります。
まとめ
経理の経験が無い方にとってはこのようなことが行われているとは知らなかったことでしょう。
このような作業が毎年行われているので1月の経理部は忙しいのです。